ペーパーレス、電子化が謳われてから調剤薬局においても薬歴やレセプト、ピッキング等電子化が進んでいる昨今ですが、処方箋を筆頭に紙管理をしなくてはいけない部分も多く、薬局の倉庫はいつもパンパンなのではないでしょうか。
そんななか麻薬帳簿をExcelを用いて電子化を試みることにしましたので薬局での管理簡素化に役立てばいいなと思います。
そもそも麻薬帳簿を電子化していいのか?
麻薬在庫数は薬局内でも特に気を遣う項目ではありますが、厚生労働省の「医療機関における麻薬管理マニュアル」には下記の記載があります。

↓原文
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/mayaku_kanri_01.pdf
このように電子化そのものは可能であるが、定期的にプリントアウトして保管が必要であることに注意が必要です。
個人的には立ち入り検査が無い場合は年間届と廃棄等の保健所の人が来るタイミングで問題ないと思います。
電子化にあたっての注意点
電子化するにあたって厚生労働省の質疑応答集などを参考にしています。
https://www.pref.akita.lg.jp/uploads/public/archive_0000007489_00/H21_03_QandA.pdf
上記質疑応答集から注意点をピックアップしてみました。
- Excelを用いることは可能であるが定期的に印刷し、最終的に紙保管する
- データにパスワード設定をする
- 記載済み事項の訂正は訂正内容が分かるように記載する
- 麻薬帳簿のファイルは独立した場所に保管する(他のデータを保存しない)
- ファイル破損の対策(バックアップを取る)
Excelにはパスワード機能、バックアップ機能があるためそちらを使用します。
注意点ではないですがExcelに慣れてない人が使用することを想定して入力部分に関数はなるべく使用せずに手打ちで対応することによりエラーを防ぐ事としました。
麻薬のマスタ作成
各帳簿ごとの薬品名を手打ちすると後々集計する時にエラーの元になるためマスタを作成し、帳簿の品名には一覧から選べるようにします。
新しいシートを追加し、薬品を登録していきます。

注意点が「フェントステープ 1㎎」とスペースを入れると今後の作業でエラーになる可能性があるためスペースは使用しないでください。
麻薬帳簿の枠組み作成
様々な都道府県でExcelデータを公開しているので「麻薬帳簿 Excel 〇〇県」と検索してみてください。
今回は埼玉県のデータを用いて作成していきます。

帳簿の品名をプルダウンで選択できるようにする
品名を対象にし、プルダウンリストを作成します。
品目にプルダウンリストが表示されれば成功です。

品名と単位、容量を連動させる
連動にはVLOOKUP関数を用います。

単位、容量共に入力し、品名を変えて連動したら成功です。

エラー対策:自動保存機能
ファイル→オプション→保存 でオプションを開き、「次の間隔で自動回復用データを保存する」の分数を調節します。
これで使用中に応答なしになった時の対応ができます。

下記の自動回復用ファイルの場所を別のPCやUSBを指定するとより安全性が上がると思います。

まとめ
麻薬帳簿のデータ化の検討については社内でも反対派が多く、わが社でも導入には至っておりませんが、技術的には帳簿の作成はそこまで難しくありません。
注意しなくてはいけないのはセキュリティ面になるかと思いますので検討を重ねていただければと思います。
もし、データ化につながれば麻薬の年間届の効率化も行えるので検討の余地は十分にあると思います。


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