尋常性痤瘡は一般的には「ニキビ」と言われています。
ニキビの悩みを抱える人数はとても多く、服薬指導を行う薬剤師の先生方にも経験者は多くいると思います。
今回は尋常性痤瘡のガイドライン、患者用資料等を見て服薬指導を考えていきたいと思います。
尋常性痤瘡に関わる用語や分類
痤瘡(ざそう):毛包脂腺系にて起こる発疹
面皰(めんぽう):コメドとも言われており、痤瘡の初期段階。脂腺の亢進などの理由により脂腺毛包に皮脂が溜まった状態。毛孔(毛穴)が閉じているのを閉鎖面皰、開大したものを開放面皰と言われている
瘢痕(はんこん):痤瘡の炎症反応後に生じる。世の中ではニキビ跡などと言われている凹凸
重症度
軽症:片顔に炎症性皮疹が5個以下
中等症:片顔に炎症性皮疹が6個以上20個以下
重症:片顔に炎症性皮疹が21個以上50個以下
最重症:片顔に炎症性皮疹が51個以上
治療について

ガイドラインから示されているアルゴリズムは上記の通り
治療期間中全てにおいて推奨度AなのがBPO(過酸化ベンゾイル)であるベピオ、アダパレンであるディフェリンの2剤です。
そのためBPO+アダパレンの合剤である「エピデュオ」も発売されています。
急性炎症期では抗菌薬の併用を行いますが、内服の場合推奨度Aはドキシサイクリン(ビブラマイシン)、ミノサイクリン(ミノマイシン)の2剤になっています。
C.acnes(アクネ菌)に対して抗菌作用以外にも抗炎症作用を目的としてテトラサイクリン系やマクロライド系を処方されるケースが多いです。
外用剤の抗菌薬として推奨度Aになっているのは下記の薬剤です。
クリンダマイシン(ダラシンT)
ナジフロキサシン(アクアチム)
オゼノキサシン(ゼビアックス)
アルゴリズムにあるように急性炎症期の治療は原則3カ月とするとなっているので特に抗菌薬は漫然と投与しないよう注意が必要です。
服薬指導で注意したい点
薬の説明の前に・・・
ニキビ治療において一番大きな問題は継続率の低さにあると言われております。
また、元々受診率も罹患患者のうち4~5割と低いため、薬局での初回の指導がとても大切になります。
基本的に半年以上継続使用することで改善が期待できるためしっかり継続してもらうことが大切です。
患者さんの肌への治療目標は非常に高い傾向にあるため、資材等を用いてしっかり説明するのが大切です。
マルホのページから沢山資材が見れるので参考にしてください。

過酸化ベンゾイル、アダパレンについて
薬剤の副作用として皮膚刺激があるため使い始めは少ない量から初めて少しずつ慣らしていく必要があります。
最終的には1FTUの量を顔全体に塗りますが、最初は1/8~1/2の量で症状のひどい場所から初めても問題ありません。
慣れてきたら顔全体に塗らないと塗っていない場所にニキビができてしまう可能性が高まるため注意が必要です。
過酸化ベンゾイルは脱色作用があるため衣服に付かないように注意が必要です。
乾燥が気になる場合は保湿後に薬剤を塗布します。
ノンコメドジェニックテスト済みの製品を勧める
ニキビの初期段階であるコメドができにくいか試験を行った製品です。
テスト済みの薬剤は数多くあり、テストを行うと「ノンコメドジェニックテスト済」の表示ができるようになるためお手持ちの化粧水やクレンジングを一度見直すという提案をしてみてはいかがでしょうか?
参考文献
尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/zasou2023.pdf
一般人を対象とした,痤瘡とその対処方法に関するインターネット調査
マルホ 痤瘡治療薬患者さん向け資材

ノンコメドジェニックテストについて

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